ワーケーションやリゾートワークという概念が生まれた背景は、テクノロジーの進化と人間の本質的なコミュニケーションの歴史にある

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世の中の変化のスピードの正体は?

こんにちは。2020年〜石垣島でヨガリトリートやプライベートヨガクラスを運営していいる、HYGGEリトリートサロンのMikaです。
ここ1年で新しく生まれた言葉がたくさん生まれて、中でも面白いなあ〜と思ったので、今日はそれについて考察していこうと思います。

今の私たちにとってのあたり前

コロナの影響で、世界中で多くの人の生活スタイルや価値観がガラリと変わる出来事が起きています。
そこで改めて振り返ってみて欲しいのですが、
みなさんは朝起きてから夜寝るまで・・・1日どのような日常生活を送っていますか?

朝起きてトイレに行って・・歯を磨いて・・シャワーを磨いて・・
家族や自分の朝ごはんを作って食べる方、仕事に外に出る方、在宅で仕事を始める方・・それぞれいろいろな過ごし方があると思います。

もはや生活の一部と化しているので意識することも少なくなってきているかもしれません。
その中でもこの数十年で急に普及してきたものがあります。それが

インターネット(スマートフォン)

です。

テクノロジーの進化で変わったこと

インターネットのない時代を過ごしてきた世代からすると、それにより変化したことや前にはなかった便利さの違いをことさら感じることかと思います。

ですが、インターネットやスマホが子供の頃や生まれたときから身近に生活の一部となっている世代からすると、どうなるのでしょうか。違いを感じるもなにも「それが当たり前」なわけですがら、本質的な生活スタイルはもちろん、価値観や人生観といったありとあらゆる人々の考え方や行動にに影響を与えているでしょう。

コミュニケーションのスタイル

人類が誕生し進化を遂げながら、人と人が狩りや簡単な意思疎通を測るために言葉を使ってコミュニケーションを取り始めたのは、おおよそ今から30万年前と言われています。

人のコミュニケーションの基本は、この対面での会話やジェスチャーを通して行われてきたわけなのですが、歴史を辿ること紀元前19世紀頃、古代エジプトで初めて暗号が生まれ、駅伝制(道に人・馬・車などが常備した施設)、狼煙(のろし)による通信、飛脚による親書通信、郵便制度、伝書鳩、電信機、モールス信号、電話機、無線信号、ラジオ、テレビ、ポケベル、携帯電話、パソコン通信、インターネット、メール、SNS・・・

ほんのここ200〜300年の間に、これだけのコミュニケーションスタイルが目まぐるしく変容をしてきました。昔の人は思いつきもしなかったであろうことが実現されている今、おそらく今後のコミュニケーションも、様々な形で変容していくことでしょう。

生き方も働き方も遊びも境界線が薄れ、ワーケーションやリゾートワークが実現可能に

近代は、インターネットの普及により「欲しい情報」が簡単に手に入るようになりました。
メールやメッセンジャーアプリを通して、通信状態さえ整っていれば、声が届かない場所にいる人ともすぐに連絡が取れるようになりました。

仕事の報連相や会議、顧客情報の管理、新プロジェクトの進行、情報共有など仕事を進める上で、インターネットが普及する前は同じ会社という場所に全て集約していたものが、今では全てを会社内で完結させずとも、どこにいてもできる業務が増えてきました。

簡単な連絡や情報共有はインターネット上で完結できるので、自分の体は会社にいようといなかろうと、どこにいても業務はできるようになりました。それにより会社への移動時間が短縮され、時間の使い方もガラリと変わってきました。

「どうせ仕事するなら、快適で自分が過ごしやすい場所でやろう」


業務内容や生産力はそのままに、働く場所を自分で選択できる幅が広がることで、これまで分断されていた「働く」という行動と自分のいる「場所」の境界線がなくなりました。

「リゾート×ワーク(Resort×Work)=リゾートワーク」
「バケーション×ワーク(Vacation×Work)=ワーケーション」

自然とそんな状態を表す言葉が生まれました。

今までバラバラだった遊び方の境界線がなくなった

旅行先でたくさん遊ぼう!」と思った時、初めて足を踏み入れる場所での過ごし方を有意義なものにするため、インターネットがここまで普及するまで「旅先に行くまでの交通機関」「宿泊先」「参加できるアクティビティー」「観光場所」「旅先の土地勘やお店の場所」「地域の特産や食べ物」の情報を集めることは比較的労力のかかることでした。

そのため旅行代理店による飛行機や新幹線、バスといった交通手段とホテルや民宿等の宿のパック販売や、オススメのお店や観光地を回るといったツアーの提供も需要がありました。
まだまだインターネットに露出し切っていない情報もあるとはいえ、インターネットが普及した今、各自で事前に調べて自分の好きなように旅行の計画や時間の使い方を選択することができるようになりました。

「自分が知らない土地で楽しく遊ぶ」


ことへのハードルが低くなり、日常生活との場所での過ごし方の境界線がどんどん薄れてきています。

テクノロジーが進化しても変わらないこと

人間は生き物である

すごく当たり前のことですが、人間は地球上に生まれ育った生き物のひとつであり、動物です。寝て起きて呼吸をし、食事をとり、働き、時には病気にもかかり、人によっては子供を産み育て、いずれ全ての人が死にます。

生き物としての基本にのっとり、日々の生活を送っています。命の危険を感じれば安全を確保するため備えますし、生き物としての本能や役割を果たすために体は成長し、意識せずとも心臓は動き続けます。生命活動を維持する過程や手段のひとつとして、他人とコミュニティーを作ったり、住む場所や働き方を選択しています。

人間には感情がある

人間だけではなく、他の動物にも感情はあります。大きく分けて「快」「不快」なものに分けられ、人も動物も原理として「不快」なものを避け、「快」を求めます。このモチベーションがあるから、食べるために努力をしたり「不快」な環境から逃れ身の回りを整える努力をします。動物的な本能の部分ですから、機械やロボットがどうのこうのとその人をコントロールできる領域でもありません。

人の力で天変地異は起こせない

これは、本質的に考えると人間が地球の気候や地形、海の広さや深さ、山の位置や川の流れを変えられないということを意味します。

近年気候変動が大きな話題となっていますが、人には天気や気候をコントロールすることはできません。その土地ではその土地ならではの気候や季節がありますし、その環境に適した植物や動物が生息します。

様々な設備を使ってその土地の環境の特徴を再現することはできますが、オリジナルを真似ることはできても、オリジナルになることはできません。

人間の本質は変わらない

今ある便利なものやシステムは、もともと人が生んだものなのです。テクノロジーが進化し、その見え方は一見まったく違うように見えて本質的なことはなにも変わっていません。

人は会いたい人にはその相手がいる場所に移動して会いに行くし、話したい人とは直接会って話に行くでしょう。気の合う仲間と同じ場所時間を過ごし、歌ったり踊ったり食事を共にしたいと思うでしょう。それは人間の動物としての本能的な性質です。その本質が揺らがないからこそ、それを軸にテクノロジーも発展を遂げたのです。

人の心や行動を動かすために、その手段としてインターネットの電波、テクノロジーの力を使うこともあるかもしれません。

ですが本質的な人の生活や社会性やコミュニケーション、求めるもの価値を感じるものは人間の本質的な部分に直結しているものであれば、いくら時代が変わってもテクノロジーが進化しても変わりません。

こうしてみると、リゾートワークやワーケーションが生まれた背景やその本質は、ある意味では人間本来の生き方や生き物としての行動に原点回帰しているようにも見えます。

本当に大切なことは、目に見えないものなのです。

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