今のしのぶさんのお話をお聞きしていると、仕事や社会貢献活動、子育てにとすごくアクティブに活躍されている印象を受けるのですが、お子様が生まれる前やこうした活動を始めるまではどんなことをされていたのですか?
長い間専業主婦でした。結婚して専業主婦になる前は貿易会社の事務を3年間やっていて、その時に主人からの「子供が幼稚園を卒園するまでは専業主婦でいてほしい」という意向もあって仕事はしていなかったです。ヨガのスクールは子供達が幼稚園の時から通っていて、今に至るという形です。
粛々と子育てしながら、自分のやりたいことにもチャレンジしていたんですね。
この辺って特に多くの女性にとって気になることで、私自身も子供がこれから生まれたら自分の仕事ってどうなるんだろう・・子供がいてもやりたいことする時間あるのかな?って悩むことが多いわりに経験したことがないのでイメージしづらい部分なのですが、実際どうですか?
当時は「とにかく子供がいない時間に集中して仕事する」という頭しかなかったですね。小学生くらいになると登校してから夕方くらいまで帰ってこないし、ある程度空く時間は長くなるんですけど、その前の数年間ですよね。
私の場合は保育園に預けてまで働こうとは考えていなくて、とにかく子供達に愛情も時間もたっぷり使いたいという気持ちと、そもそも「キャリアやスキルを身につけるのは早ければ早いほどいい」という考えもそこまでなかったですね。スピードが全てではなくて、「やれる時やタイミングは必ずくるだろう」と割とどっしり構えてました。
ど、どっしりですか・・全然どっしりできる自信がないのですが、やはり母の覚悟というのか、貫禄なのでしょうか・・。私もどっしり構えたいです!
きっとその時になれば大丈夫ですよ!
いざその状況になったらそこまで焦ったり「ああどうしよう・・」みたいな感覚にはならないものです。もちろん主人がいたから、そこに甘えられたという状況もあったんですけど、その分子育て、家事などはワンオペのごとくやっていました。彼は仕事だけ、私は家のこと、と役割分担はされていたというのが当時あって、そんな日々の中でもなんとなく「私はヨガが好きなんだ」という思いは感じていたので、あとはその心に素直に動いていたという形です。そこまで明確に「私はヨガのインストラクターになるんだ」という気持ちは実はなかったんですよ。
すごく自然な流れで動かれたんですね。今までの話をずっと聞いていても、しのぶさんってそのあたりの「自分がどうしたいか」という部分はそこまで苦労していないというか・・スムーズですよね。結構多くの人が自分の中で「普通はこうするべき」みたいな先入観とか固定概念があって、それをなくした上でどうするかって考えることが難しく感じる方も多いと思うんですよね。あとは「早く仕事復帰しなきゃ」「このあとどうしよう」みたいに焦りがちな人とか・・私も典型的にそういう人なので(汗)
そんな方に向けてしのぶさんからアドバイスやメッセージをいただけませんか?
アドバイス…なんだろう・・というか私ももともとそうだったのよ(笑)
焦ってたし、結婚して貿易の仕事を辞めて、まだ子供もいないっていう時期もあったので。
特に「自分と社会の接点が薄くなる」ことが怖かったり働かないとやばいよね?って思ったりするんだよね。
そうやって焦ってみるんだけど、社会との接点を持たなきゃ!と思って感じる焦りって、よくよく「何に焦ってるんだろう?」って自分にちゃんと問いかけてあげると「別に社会との接点ってイコール仕事だけじゃなくて、他にも色んな関わり方もあるよね?」ってことに気づいたんですよね。
そうなってから焦りはなくなって、趣味とか好きなスポーツとかを通してまた友達ができたりするし、やりたいことも見えてくるもんなんですよね。社会との繋がりは仕事だけって思う人も多いと思う。特に長い間仕事を続けていたところから急に仕事から離れると、なんだかポツンと置いていかれたような不安を感じてしまうんですよね。
本当にそうなんです!今まで社会との関わりを持たなかったことがない時期が長ければ長いほど・・「社会との繋がりがあっての自分」に慣れてしまうんです!
そうですよね。だけど一旦そんな自分をゆっくり見つめ直したり、深く考えてみると「別に無理に今働く必要もないし、そういう時期でもないのになんでそんな焦ってるんだろう?」って自分で思えるようになります。
もちろん、見つめ直した上でやっぱり早く働きたい!という方もいますし、経済的にお金に追われているからという事情がある方もいると思うのですが、結局最後は自分は本当はどうしたいかなので。周りが働いているから自分も!と思う方もいると思うのですが、周りの人と自分がしたいことが必ずしも一緒ということではないと思いますし・・。
すごく心に響きます。
こういう相談をされた時はみなさんにもそうお伝えさせて頂いてますが、なんか先走りしちゃうんですよね~っていう人は結構多いですね。そんな時こそ「本当は自分は何がしたいんだろう?」というのを冷静に、自分のことを内観し理解し認めてあげると、そんなに慌てて焦る必要はないんじゃないかなって気づくと思います。
この言葉やしのぶさんの考え方を聞いて、救われる方って多いと思います。私もついつい先走って慌てん坊になってしまうタイプなのですがすごく納得しますし、本当にそうだな~って思いました。特に現代の女性って結婚する平均年齢も年々遅くなっている中で、仕事と子育てどうしようとか、かと言って出産するにも生物学的にリスクを考えないといけないんですよね。さらに限られた時間の中であれもこれも決めていかないといけないので、きっと迷ってしまったり焦りを感じる方ってこれからもいなくならないと思うんです。
もっと言うと、頑張って仕事をし、そのあと結婚。次に出てくるのが「子供のことでどうしよう」と考える方は私の周りでも本当に多いですね。こればっかりは本当にタイミングもあると思うんだけど。そして出産、となったら、また仕事どうしようって・・その繰り返しなんですよね。だから環境はどんどん変わっていったとしても、根本的な考え方をなかなか変えられない方が多くて、ずっとどうしようどうしようで追われ続けて終わらないみたいな。
例えばパート行って、家のことして、子供の面倒を見ての忙しい日々の繰り返しで、自分のことをよく理解する機会がなかなか取れないし、他の世界を知らない、かと言って今の自分が知らない世界を覗く勇気も出ないという方が多い印象はありますね。
そのサイクルに入ったままだと、どうしようと考える問題の対象を常に抱える状態になってしまいますよね。
そうそう。実はその問題って自分で作っている場合も多くて、視点を変えるだけで解決できることもたくさんあるし、心に余裕を持てることも出てくるものなので、まずは自分のことをよく分かってあげることが大切ですよね。
『どうしよう』ではなく『どうしたいか』に目をむけてあげると少し楽になるかもですね。
今お伺いしたしのぶさんの考え方、すごく当てはまるな~とか、その言葉に救われる方多いと思います。特にこれから自分のキャリアや結婚、子育てについてどうしていこうかと漠然と考えている女性や、まさに子育て真っ最中で自分の仕事との折り合いを試行錯誤している方にとってとても参考になるのではないかと。
・・しのぶ姉さん!!ずっと付いていきます!!
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