そこからはリトリートの仕事を中心に、石垣島を拠点で黒島やマウイ島をリトリートで行き来する生活をしていました。マウイ島は期間は1~3ヶ月開けつつ大体年に2~3回くらいは行っていて、日本に帰ってきて黒島のリトリートを開催するというイメージです。
参加する方の95%は女性で、コアなのは私と同年代の30~40代女性ですが、20代~60代まで幅広くいらっしゃいます。時には20代と60代の方が一緒にグループでのリトリートに参加されることもあるので、世代を超えた出会いにもなりますし、やっぱりそのタイミングで出会う人って何かしらご縁がある方達なので、年齢関係なく本当に素敵な方ばかりが集まってくれます。
ーーリトリートに参加される方の様子はどんな感じですか?
リトリートに参加された方々を見ていると、いきなり変わるとまではいかないけれどみなさん徐々に変化して行く様子はよく見られます。例えば2~3ヶ月後や半年後に辞めようと思っていてもなかなか辞められなかった仕事から新しいステップに向けて進めたとか、結婚しました、子供ができたなどなどと報告はよくいただけます。全体的にいい方向に変わっているのはよく感じますね。まずリトリートの場に来てみたという行動自体が大事ですし、私が何か施すとか人には見えないものが見えるという訳ではないので、あとは本人が変わるきっかけ作りはしていきたいなとか、引き上げるとまでは言わずとも背中をポンと押すことはできるのかなと思っています。
あとは自分自身を整えることもすごく大切ですよね。
今の活躍したり輝いている姿だけではなく、過去やその背景こそが重要だったりする
ーーヨガだけに限らず、今仕事をすごく生き生きと好きなことを自分らしくやっているあきこさんのような方を見ていると、なんだか「自分とは全然違う世界にいる人だ」「あの人だからすごいことができるんだ」みたいに思う方って結構多いと思うですよね。よくよく話を聞いたりこれまでの経緯を聞くと、決して急にそうなったのではないということが分かりますよね。あきこさんも、今の姿からは想像できないくらい辛いことや大変なことも経験されていて驚きました。
全然ありますよ~!逆に言うと、ここまでのことが起きないと自分は気づかなかったということなんでしょうね。あのまんまだったら多分都会にまみれて、一見華やかなのかもしれないけど自分にとっては辛かっただろうと思います。人の心の中って目には見えないから、外から見た姿とその人の中で本当は何が起きているのかってその人自身にしか分からないものですからね。気づくためのいい経験だったと今は思っています。
リトリートの開催を始めてから一時期はマウイ島に住みたいという思いがすごく強い時期があって、もうそれしか目に入らないくらいあっちに住むんだと意気込んでいたのですが、その時もまた大きな転機があって方向がガラッと変わりました。
そこでのゲストハウスの人や友達との関係や男女関係の問題もあったり、一斉に友達が離れたようなこともあってショックも大きかったのですが、その出来事をきっかけに他のところにも視野を広げてやってみようと思い「旅するヨガリトリート」にコンセプトを変えて方向転換をしました。
マウイだけに限らず、私が行きたいって思った場所に一緒に行って旅するワクワク感とかを一緒に味わいながら、日本でも色々なところでリトリートをやろうということで今のスタイルに変わりました。
そこからは行きたいところをとにかく調べて、ツアーコンダクターのような形でリトリートの企画を立てました。
これまで開催した場所は北海道、小豆島、糸島、宮古島、琵琶湖周辺、国外だとオーストラリアのバイロンベイなどなどです。本当に行きたいと思ったところは初めて行くところでもぶっつけ本番で行ったりしていました。もちろん下調べはしっかりします。この2~3年は旅をしながらリトリートというスタイルで動いています。
最近はキャンプガイドのパートナーの影響もあって西表島にキャンプを兼ねたリトリートを開催したり、富士山に日年末年始の年越しで入っていたりもあります。もともと山はそこまで好きではなかったんだけど、パートナーの影響から行くようになってリトリートも兼ねるようになりました。
ちなみに簡単にキャンプって言ってるんですけど、結構度を超えているタイプのガチなキャンプです(笑)半自給自足ですし、限りなく原始的な生活というイメージ。
例えば西表島ってそもそも島の住民でも島の半分くらいは人が入らない場所ばっかりですけど、そんな普通の人がいけない場所に連れていかれますし、20kgくらいの思いザックを背負ってジャングルを2~3時間かけて超えたり、リーフを歩いたり・・。到着したらテントを立ててとはなるのですが、普通のキャンプとはちょっと違います。
ーー聞いているとすごく楽しそう・・大変そうだけど、普通のキャンプじゃもう満足できないとか、本気のキャンプが好きな人はすごく好きそうな気はしますが、あとはその人たちに情報が届くだけじゃないですか?
認知度の問題ですかね・・そんなガチなの求めてる人いますかね~?(笑)本当に体力いりますし、かなりワイルドなので珍しい体験にはなるのですが、一般的にはすごいハードルが高いみたいで・・そんなに申し込みはないのですが、これからどうなっていくのかなというところです。
30代から40歳に入ってからの変化とこれからの展望
これまでは女性を癒すリトリートを中心に行っていましたが、なんだか最近はワイルドすぎて大丈夫かなって思うくらい正反対の男性的な動きになってますよね。ただ男性性も女性性も両方必要でバランスが大切なので、今はそういう経験も必要なのかなと受け入れています。これまでも振り返ると、その時々のステージや自分にとって大切なテーマごとに必要な人との出会いや出来事って起きるので、きっとそういうサインなのだろうと思います。
30代はずっと仕事が楽しくて、やればやるほど結果もついてきて仕事中心だったので、40代からの私の中のテーマは女性としての喜びの生き方をしていきたいと思っています。
これまでは割と1人で仕事をしてて、何と天秤にかけてもリトリートが楽しくて自由に旅しながら奔放にやってきたのですが、自由というのも子供を持ったりすると旅やリトリートに自由に行けないと思っていたので、女性性を自分で閉じていた部分がありました。
ここ最近はもう全部やっていいんだ!というのを自分自身に許可を出したことで、ヨガも女性としての生き方である出産や子育ても全部やっていいんだと思えるようになりました。
最終的な目標としてイメージしているのは家を持つことで、家族がいて、畑があって、鶏を飼ったりもしながら半自給生活ができることです。その上で家の中でリトリートができるスペースを作ることができたらいいなと思っています。
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